蓮の花にときめいて三渓園の早朝観蓮会に行ったお話 ~早朝と夏の暑さが苦手な人が行った場合~
気がついたら特にお出かけごとをしないまま8月が終わっていた。
でも後悔はない。
私は暑いのが苦手かつ嫌い。酷暑の中外を歩くと、どんなに楽しい場所だったとしてもすぐに恐ろしい顔になってしまう。よって、暑い時には無理に出かけないことにしているのだ。
しかしそのことを夫婦で確認したのは昨年のことだ。(気づくの遅い)
よって昨年は酷暑の中を、そこそこ出歩いていた。
三渓園の早朝観蓮会に行きたい!
30歳を超えてから、蓮がとても詩的な咲き方をする植物であることを知った。
早朝に咲き、午前中のうちには閉じてしまう。
それを繰り返し、3日目には最大に咲き、閉じかけたまま完全には閉じず、
4日目には咲きながら散り始める。
なんて素敵な!!!
単純かつ物語に弱い私はこの時、蓮という植物に強い憧れを抱く。
しかし、忘れっぽいので強い憧れもすぐに忘れてしまうのだった。
時を経て昨年夏、毎日毎日暑くて、この暑さを払拭するべく私は何か素敵なことを探していた。極めてざっくりと探していたために、飽きて畳をゴロゴロし始めてさらにうとうとしてきた。そして奇跡的に思い出したのだ。
私、蓮を見たいんだった!
そうとなれば行くしかない!
ひっそりと愛読している某ブログの記事を参考に、横浜の三渓園の早朝観蓮会に狙いを定めた。蓮の開花期間のみ土日に限って早朝6時から開園しているのだ。
早朝6時か。
そう、蓮は早朝に咲き午前中のうちに閉じてしまうので、見るためには早朝に行くしかなかった。
まさかのAM4:30出発
三渓園はとても遠かった。
おそらく私は蓮を見るための場所のチョイスを間違えた。
私も眠かったが夫はさらに眠そうだった。
私にはまだ、蓮への熱い想いがあったが、夫は私に誘われただけだ。
ただただ申し訳なかった。
だけどもう遅い。とにかく三渓園に行くしかないのだ。
横浜で三渓園行きのバスに乗り安心する
電車の中は緊張感があった。
油断すれば睡魔に引きずられ、三渓園にたどり着くことができない。
それほど切迫した眠気に二人とも襲われていた。
けれども山場を越え、無事三渓園行きのバスに乗ることができたのだった。
私に引き摺られてきた形の夫を気遣い、
私:疲れたでしょ?着くまで寝てなよ、私起こしてあげるから。
夫:ありがとう。じゃあそうさせてもらうね。
夫はよほど眠かったようでスコンと眠りに落ちた。
私は蓮が楽しみで、遠かった三渓園にようやく着くという喜びから少し覚醒度が高まっていた。・・・気がしていた。
ーーーーーーーーー
と。突然の揺さぶりに見舞われた私。
夫:ねえ!ここで降りるんじゃない!?
私:え??なに?あ!・・・
そう、私は眠ってしまった。
しかし眠っていたはずの夫が、三渓園のバス停で急遽奇跡的に覚醒し、私たちは無事三渓園に到着したのだった。一人では辿り着かないところだった。非常に危ないところであった。
蓮が咲いている!美しい!!
早朝にも関わらず、多くの人が蓮を見に訪れていた。
早起きした甲斐があった・・・!
蓮はそれほど多く咲いてはいなかったが、凛として空に向かって咲いていてとても美しかった。
緑とピンクが鮮やかで心洗われるようだったが、6時半の時点で気温は余裕で30度を越えており、だんだん美しさを感じるセンサーが鈍っていくのだった。
だけど蓮の葉を利用したシャワーなどのコーナーもありなんとか持ちこたえる。
限界だ!朝ごはんください!
三渓園の早朝観蓮会限定で朝粥があるんです。
これもブロガーさんの情報。ありがたい。
どうしてもこれ食べたかったんですよね。
氷の入ったお粥でほんの少しHPが回復した。
さて三渓園を見学しましょうか?
もちろん見学したかった。
せっかく遠くまで来たし、下調べによると素敵な建物もあるようだったから。
でも、もう無理だった。全てのことがどうでもいいというくらい眠かった。
あと、朝8時にも関わらずめっちゃ暑かった。
暑くて眠いんではもうどうしようもなかった。
私たちは朝8時に家路に着くことを決定した。
帰りのバスが複数方面あり、一番楽な便を夫が探してくれていたのに、私は
「暑い、眠い、暑い…」をずっと繰り返すだけの木偶の坊と化した。
さらに少し遠めのバス停からならすぐにバスが来ることを突き止めて先導してもらったのに、「暑くて眠いからそんなに早く歩けないかもしれない。」などの暴言を吐いた記憶がある。人間ってキャパオーバーすると人格崩壊しますよね。(キャパが極小)
その節は誠に申し訳ありませんでした。
AM10:00家に帰って来た
電車の中で爆睡した私たちは少しさっぱりして朝10時に帰宅した。
いつもの休日ならこれから出かけるか、もしくはゆっくりコーヒーでも飲んでいるくらいの時間だ。
朝飯前に仕事を終えたような(朝粥しっかり食べたけど)清々しさだった。
夫:早起きすると1日が長いね!
私:ほんとだね!今日はまだ始まったばっかりだよ!
私の希望の場所に無理に同行させられた夫はこう述べた。
私とはキャパシティーの広さの次元が異なることを改めて認識した。
暑かったので水分をとって、少し疲れたので少し和室で休憩しよう、
そんな話をして、ふと意識が飛んで、
次に気がついたのは16時でした。
1日を有効に使うのって難しいですね!!