【リフォーム計画】カーテン選びに悩んで、そもそもカーテンってなんだ?とちょっと調べて考えた
新居のカーテンって悩みますよね?
私もすごく悩んだんですよ、最初は普通に商品探しをしていたんですけども。
そのうちに、
そもそも、カーテンってなんだ??
って思っちゃいまして。
血迷ってますね。
永遠ループに陥りがちな「そもそも論」勃発です。
私は自宅のカーテンに悩み、そもそもカーテンってなんだ?を調査するという壮大な遠回りを始めました。(遠回りしがちな私の人生…)
カーテンとはそもそも「富の象徴」
カーテンとはいかなくてもカーテン的な起源は古代エジプト。
天蓋ベッドで布を垂らして使っていたのですね。
目隠し兼、富の誇示です。
古代から変わらず富は誇らしく見せていくスタイルなのが人類。
そのおかげで見目麗しいもの、ありえないスケールの建物、沢山面白いものが生まれますのでその辺は大らかにいきましょう。
ローマでも、カーテンは継承。
そして基本的にはお金持ちのもの。
カーテンは朽ちてしまうので現物はほとんど残っていないようですが、さぞかし素晴らしいものがあったかと思います。
見てみたかったな〜。
それから時代をすっとばして17世紀。窓周りに革命が起こります。
透明ガラスの製法が確立されたのです。
お金持ちたち、こぞってガラスを窓に使います。
この時から、窓が富の象徴となったのです。
(サッシって今も高いですものね)
そしたらね、当然装飾しますよね?
人類は富を見せつけていくスタイルが基本なので。
お金持ちたちは案の定、美しい窓に布を使ってあらゆる手段で飾り立てました。
布も当然高いので、よりたっぷり使って富を見せつけていく。
そうこうしているうちに、王制は革命によりバタバタ倒れ、市民の時代になり、
今度はお金を持った一般市民のお家の窓もバブリー化していきます。
カーテンとはそもそも高い天井に映える装飾
ヨーロッパのメジャー所の建築を見学をすると、軒並み天井がべらぼうに高い!
脚立に乗ったって、手なんか届くはずもないし、
画家ががんばって書いた絵だって、なんだったらよく見えない。
カーテンとはそういう高い天井の建物の、細長い窓を飾るため発展したようです。
ということは、そもそもカーテンとは高いところから吊るべきなのではないか?という所に行き着きました。(遠回りの末めちゃくちゃ普通の所に辿り着いたー)
それで、なるべくならばドレープがたっぷりしていると、
カーテンがよりカーテンらしくいられるような気がする。
カーテンとは細長い装飾。
窓をより美しく見せる装飾だ。
だから、カーテンは閉じた時ではなく、窓の横に佇んでいる時がカーテンの本分なんじゃないかな?
たぶん、、、
日本はどうなの??
日本は当然ながらカーテンの文化背景はないですね。
開口部には建具を駆使する一族でしたから。
建具の種類はめちゃくちゃ豊富ですよね、こちらもカーテンに負けず劣らず美しい。
蔀戸とか舞良戸とか学生の頃覚えましたね、懐かしい。
実際に目にするとすぐわかるし、なんて素晴らしい仕組みなんだと感動します。
なんとなく、日本では機能に仕組みを組み合わせて行く物作りがベースかな?と感じますけど、建具もまさにという感じ。
日本人は家電も機能満載が大好きだし、機能美に心惹かれるのでしょうね。
そんなわけで日本にカーテンが入ったのは鎖国開け付近の江戸時代。
もちろん一般家庭ではなく、外国風に真似て作られた洋館でカーテンが始まります。
そんなこんなで、
最終的に一般に普及したのは昭和30年代と言われております。
最近すぎる!!!
「鉄のカーテン」(byチャーチル)という戦後のパワーワードがあるから、少なくとも、そのころには知らない人はいない状態になっていたのでしょう。
というか、カーテンが日本で普及した頃とリンクするのを踏まえると、鉄のカーテンって当時めちゃくちゃキャッチーなワードだったんじゃない?!胸熱!
と、個人的にすごく腑に落ちたのでした。
第二次世界大戦が終わり、経済が上向き始めるとどんどん新しい住宅が建てられます。
そして、カーテンを既存の建物の考え方にむりやり押し込めてみたようです。
そして、矛盾が始まった。
日本の和室窓には障子や雨戸が入っていた。
建具は基本的に高さが統一されています。
几帳面なので揃えるのが大好きなんですよね。
だから窓の高さも室内の建具高さと同じ。
でも、それだと窓の高さが低すぎちゃうの!
カーテンをかっこよく吊り下げるには!
そうだったのだ。
日本の住宅はそもそもカーテンかっこよく吊り下げるようにできていないんだ。
確かに西洋建築に障子なんていきなり入ってたら、
「??????」
だもんね。
だからといって窓を全部3mにするなんて現実ではないし、既存住宅ではそもそも不可能ですし。
じゃあどうする?
現実的な範囲での解決策を考えるしかない。
暫定的解決法1:日本の価値観に寄せる→長方形を綺麗に見せる
ここで感覚の話なのですけど、私は長方形に着目しました。
日本建築って直線的ではないでしょうか?
特に室内です。
ベースの尺度の問題かもしれないのですが、私は日本人が感覚的に直線好きなんじゃないかな〜と感じます。好きというか、美しいと感じる。
長方形の窓にカーテンがかかると窓をびみょーな形に塞いでしまって綺麗な長方形のラインが消えてしまう。
比べて障子ってスッとしていると多くの方が感じませんか。
ヨーロッパの建築の窓周りがかっこいいのは、他の要素もアールの要素の装飾が多いから。縁という縁にモールディングが施されている。
じゃあ日本も全体的にモールディング攻めにするかというと、それも違いますよね。
風土も文化も違う。
そしてコスト的に無理な場合がほとんど。窓周りで解決した方が早いです。
最近はブラインド(タテもヨコも大人気)をよく使いますけど、代表的な解決方法の一つです。
ブラインドって全然違うようだけど、障子と近いなーって。
シェードカーテンもこちらの分類に近いかな。
窓の長方形を綺麗に見せてくれる点で。
スッキリして直線的。
我が家もいくつかブラインドを採用しました。
暫定的解決法2:西洋建築の雰囲気に寄せる→高い位置のカーテン、装飾的なたっぷりドレープ
こちらはカーテンとしての本来のポテンシャルをなるべく生かした形でしょうか。
でもあまりにも古典的なドレープですとやり過ぎ感が出てしまい日本の建物にはマッチしないのでほどほどな感じが良いでしょうね。
日本の建物に馴染ませるのが難しいかなーという事例↓
写真の例は面白いけど現実味はありませんよね〜。
真面目な話だと、雑誌「エル・デコ」などモダンな西洋建築くらいのカーテンがかなり参考になりそうです。
暫定的解決法1よりも選定の難易度は高いですが、狙い通りに雰囲気にバッチリはまると、一挙に空間を格上げしてくれる。はず…!
ちょっとした博打(?)ですね。
私、普段博打は嗜まないのですけどね、カーテンに関してはね、ちょっと打って出てみようかな〜って。せっかく調べたし。(勿体無い精神)
というわけで次回、グダグダカーテン選びをお送りします。