【リフォーム工事後】漆喰DIY!80㎡塗ったら薬指おかしくなった話
我が家はリビング、一階和室、洋室一部屋の壁をDIYで漆喰仕上げにしました。
計算したところざっと80㎡です。
最初にお伝えしたいことは、広範囲の漆喰DIYは、「ちょっとやってみようかなー」な方にはぜんぜんオススメしないということです!
なぜかといいますと、時間と根性と執念がないと本当に辛いからです。
しかも、わたしがやったのは壁だけです!
天井はクロス仕上げにして本工事で一緒にやってもらいました。和室は既存が透かし天井(たぶん極薄突き板)でしたのでそのままです。
天井なんてDIYでやったら、システィーナの天井絵でぐったりしちゃったミケランジェロの二の舞だわと思いましたのでね。
500年前と同じ失敗をしてたまるものですか!
とまあ、天井は幸先よくクリアしたのですけど、壁だけでもめちゃくちゃ大変でした。もちろん達成感はあるし、仕上がりも割と気に入っているのですけれども。
準備、養生、施工、片付け、残りの材料や道具の保管や処理。
この一連が漆喰DIYですので、すべてについてある程度の目処を立てられない場合は本当にやめた方がいいですね。間違いなく後悔します。
そうだ、漆喰にしよう
じゃああなたは相当綿密に計画を立てたのでしょうね?
否である。
非常に軽い感じの思いつきで漆喰をやってみようと思いました。
そうだ、京都へ行こうのCMを見て京都へ行くくらいポップな感じです。
ちなみに私は学生時代に川端康成の「古都」を読んで翌日から京都に旅立ったことがある。
当時隣の部屋に住んでいた友人宅のドアに、
しばらく京都に行ってくるね!という張り紙をして出かけました。
本好き仲間だから理解してくれると思って。
今で言う「聖地巡礼」的なやつになるのでしょうか?
今まで「なんだろ?」って思ってたけど、私も無自覚でやっちゃってた。
若さって怖い。
いや!川端が天才なだけだよね!
ノリは軽かったけど、当時の私はとても熱い想いで京都へ向かったんだから。
↓↓思わず京都に旅立ってしまう「古都」はこちら
これは大変だと気付いた
そう、私は熱い想いを持って、軽いノリで漆喰DIYに挑んだ。
準備はまあまあよかったと思う。
私は現場で養生などもバリバリやっていたので、資材の積算も手はずも問題はなかった。
問題が発生したのは漆喰を塗り始めてから。
「どうやって塗るの?」
夫が私に尋ねる。
(・・・知らない。やったことないから・・・)
「とりあえず漆喰をすくって壁に塗りつけるんだよ」
ざっくりとした言葉に一気に顔が曇る夫。
不穏な空気が突如新居に立ち籠めた。(私のせいだが)
だけどもう、前に進むしかないんだよ。
とりあえず塗り始める
漆喰は、慣れるまで力加減が結構難しかった。
練り済みの、比較的塗りやすいという商品を購入していたのでそこそこ塗りやすいはずなんですけど、コテの角度とか掬う量とかその辺りを手が感覚を掴むまでが結構大変。
↓↓これを使いました。
しかし、私は意外と早く習得できたように思う。
問題は夫だった。
そう、夫は漆喰塗りが下手だった。
もちろん責めるつもりなどない。
人生の中で妻に漆喰塗りを手伝わされるなんてレアケースだ。
というかむしろ巻き込んで本当に申し訳ないなと思いました。
ほんとうにごめんね。
というわけで、私が一人で塗ることになりました。
夫は私のコテ板に漆喰を順次補充して行く作業をしてくれることとなった。
塗るよりもさらに地味な作業で申し訳なかったが、
夫は「この方が早いでしょ?」とグズグズ言わずにこの作業に徹してくれた。
ちなみにタイミングが素晴らしくて完璧なアシストでした。
とにかく塗る面積が広かったので、アシストに本当に助けられまして、コテに集中でき、私はだんだん作業にのめり込んで行くのでした。
腕前の上がっていく自分に酔いしれる
シャ!シャッ!
小気味よい音を立てながら軽快に漆喰を塗っていく私。
コテの感覚を完全に手に入れたのだ!
慣れてくるとコテ跡の付け方にこだわりなども生まれてきて、気分は職人。
夫も、「いいね!」など合いの手を入れてアシストをしてくれる。
私は調子に乗った。
有頂天になったと言っても過言ではない。
会社をクビになったら職人に弟子入りして生きていこう、などの戯事まで言い出す始末だ。
1日の作業時間は平均すると6〜7時間だろうか。時には10時間を超えることもあった。
ゴールデンウィークを全て漆喰に捧げた。
マイホームへの熱い想いもあったし、作業自体も慣れると楽しく、アドレナリンは大量放出。
アシスト専従の夫から見ても、凄まじい集中力だったらしく、
「執念がすごい」
と褒められた。(褒められたよね?)
私の薬指が言うこと聞かない
そんな感じで私の執念が漆喰に勝利し、無事全ての作業を終えることが出来た。
ところで、漆喰が終わった頃から、私の薬指が言うことを聞かない。
何かを掴もうとすると、薬指だけ直立不動。
「君も動きたまえっ」
強くそう念じるとようやく、カクッと弾かれたように曲がる。つまり滑らかに動かない。
私はこの薬指がいずれ全く私の言うことを聞かなくなるのじゃないかと大変不安になった。
私は漆喰と引き換えに薬指を失ってしまうの...?
まるで脚と引き換えに声を失った人魚姫みたいね...?
とね。
まあ結果的に大丈夫だったんですけどね。
それでも2ヶ月くらいはかなり不便を強いられました。
薬指も、無理をしていたんでしょうね。
そういえば子どもの頃ピアノを習っていた時も薬指だけ圧倒的に言うこと聞かない奴だなと思ってました。でも意外とパワーがあったりして、なんやこいつ、扱いづらいわ〜って。
あれ?
薬指、なんか私に似てない?
大人しそうなくせに圧倒的に言うことを聞かなくて扱いづらい。なのに無駄に実直に、自分の力以上の貢献をしようとして自滅する。
なんだか、急に薬指大事にしてあげなきゃな、と思えたきた。