無垢の一枚板を使ってダイニングテーブルを作った話
リフォームの会社で働くマリオです。
本日はダイニングテーブルを作ったお話。
結婚する時に新居にダイニングテーブルを置くことに決定し、具合が悪くなるほど考え抜いた結果、
栗の一枚板無垢材+市販のアイアン脚でダイニングテーブルを作りました。
下手だけど色々作るのが好き!
だけど建築業界にいるために職人さんの仕事や仕上がりに慣れてしまい、素人の粗が気になってしまう・・・
自分の腕を低く、低く見積もって、技術がなくても実用に耐えるものを作るDIYを心がけています。
私のやり方はほとんど腕を必要としません。
安く一枚板テーブルを手に入れたい、そんな方はぜひ!
はじめに:なぜ一枚板のダイニングテーブルにしたのか
STEP1 天板を選ぶぞ!
STEP2 天板購入の際、プロに頼むべきこととは
STEP3 脚どうする?どうする??
STEP4 いよいよ作るよ!
はじめに:なぜ無垢の一枚板のダイニングテーブルにしたのか
さっくり言えば、かっこいいから!これは完全に好みですね。
流れで言うと、
結婚する→食事はダイニングテーブルがいいと決定→椅子は木製がいい→先に椅子が決定→それならやっぱりダイニングテーブルは無垢の一枚板が合う!でした。
ただ、アンティークで自分の好みどんぴしゃりに出会っていたらアンティークにしたかもしれません。
ここまでは見た目のお話。
無垢の一枚板は天然物ですので、欠点、と言いますか、特性がありまして。そこがネックで避けられる方も多いです。食事による汚れ、輪じみ、あとは天板の反りや割れの可能性が議論されていますよね。(もちろん汚れなどに関してはウレタン塗装にしてしまえば問題ありませんけど、無垢ならオイル塗装が素敵だよ!)
でもそんなの関係ないっ!です。
私は無垢材を愛していますので、全て許容できます。シミもOKだし、割れも反りも出てしまったら、その時は受け止める自信があります。
全ては味になる。そう思っています。
STEP1 天板を選ぶぞ!
天板の材料の第一希望は天板界のKing(私情も含む)と名高いウォルナット。
もうね、最初から木地の色が素敵ですから。それで、辺材の淡いところとのグラデーションがまた良い!しかも広葉樹だから硬いのに軽いのです。(重い材料は支える脚のチョイスが狭まる)
しかし・・・高いッ!!
ダイニングテーブルの大きさの一枚板って家具屋さんで見ると私には手に取ろうなどの発想が起こらないくらいに高い。普通に30万とか、50万とか、100万近いのとかある・・・。お金ってある人のところにはあるのね?
と言うわけで、樹種はこだわらないことに決定。
予算は6万円台まで。としました。(婚礼家具の代わりとして私の親からの資金投入)
え?そんなんで一枚板買えるの?って思いますよね?
買えるんです。しかもネットで。色々検討して最終的に私はこちらのお店で購入しました。
<あきたの材木屋>
https://akita-zaimokuya.com/?gclid=EAIaIQobChMIgMSGmN745AIVh3ZgCh1I6wPnEAAYASAAEgLdUvD_BwE
必死で探しましたけど、ここより安いところ、見つかりません。
種類もたくさんあるし、納品事例もたくさんあって安心して購入できました。
一枚板って幅のあるもの探すのがなかなか大変です。
なので予算、食事可能な幅、ある程の長さ、広葉樹(硬くて家具向き)、これで絞るとね、もうほぼ栗の木一択だった。
それでもこの予算で購入できたのはこのお店のお陰です!素敵なお値段で売ってくださってありがとう!!
STEP2 天板購入! プロに頼むべきこととは
こうして栗の一枚板を予算内で探し当てた私。
これに脚を取り付ければダイニングテーブルは完成だ!
と言いたいところですが、「あきたの材木屋」さんは材木問屋さんなので、一枚板は未加工の状態で販売しています。有料で(良心的なお値段)加工を引き受けてくださるのでどこまでお願いするのかを考えます。
選択肢① 未加工でそのまま送ってもらう
DIY上級者向け。表面を数ミリ〜数十ミリ削らなければ実用は難しいので、そのための道具と技術を要する。騒音OKの場所と、木屑がいっぱいとんでも大丈夫な作業場所も。
選択肢② 希望の大きさにカット+表面をプレーナー掛けしてもらう
ここまでやってもらうと残りは仕上げの塗装作業のみ。素人が手を出しても粗が目立たない。
選択肢③ 選択肢②にプラスして希望の塗装までしてもらう
お金に余裕がある+塗装の匂いが苦手+時間がない。そんな方はここまでお願いした方がいい。塗装も乾き待ちとかヤスリとか結構時間がかかります。プロの塗装はとっても綺麗。
ちなみに私は②のやり方にしました。
仕上げの塗装のみのDIYです。
STEP3 脚どうする?どうする??
足はカクカクしてブラックで少し細身がよかったのでアイアンに決定。
条件は 、
4本足ではなく、ロの字タイプなど構造として強度を持たせたもの。
無垢の天板はそれなりに重いので。しっかりした支えがあることは反りや割れを防ぐことにも役立つ。
足の高さは680mmまで
天板の厚さが43mmなので、テーブル高さを720mm前後にするため。(先に決定していたダイニングチェアの高さとのバランスが良い高さ)
床の不陸に対応出来るアジャスターが付いているもの
これは必須条件にはしませんでした。無垢天板なのでガタついて使っていると歪みとか割れをむやみに誘発してしまう気がして。ついてたらいいなと。
第一希望は、上記を踏まえて職人さんにオーダー制作を依頼したかった。
が。高かった。安くて25,000円くらいからでしょうか?
いや、むしろ物の値段としては至極真っ当というか、手間や諸々考えるとむしろ良心的なのですが。 私がポンと出せるか、という話になるとなかなか難しいのでした。
それで最終的にはお財布に優しいこちらに決定。
3つ条件は全てクリア。購入者の満足度も高そう。
届くまではブラックの色味とか塗装の仕上がりが気がかりでしたが、 商品としてしっかりしており、見た目も綺麗で十分及第点。ほっとしました。
もちろん手のかかったお高い品とは佇まいは違いますが、ぱっと見はどれもただのブラックの脚ですから。 そして主役は天板ですし。OKです。
むしろかなりの高コスパと言えます。いい商品。
よくDIYで利用されているIKEAの激安脚も安さを極めるならいいと思うのですが、
実際に見に行きましたが見た目も悪くない。
けどちょっと弱いかな。あとIKEAの精度だとガタつきが気になりそう。
そしてこれは輸入物だという点で発生する問題ですが、高さがありすぎます。
脚だけで高さ720mmもある。
ここに天板乗せたら少なくとも750mmとかになってしまう。
椅子の高さにもよりますが、日本人にとっては食事をするのにテーブルが高すぎてしまうのですよね。
作業台を作るとか、高さの変えられるパソコンチェアと合わせて使うテーブルには良いと思います。
STEP4 いよいよ作るよ!
用意する道具:電動ドライバー(レンタルもあるよ)、ヤスリ、養生材
用意する材料:塗料(私はオイルステインにしました)、ワックス
まずは天板のステイン塗装から。その前に養生。
塗装は養生とセットです。これは絶対省かない方が良いです。 手間を惜しむと、その何倍もの労力が片付けの時にかかります。特に塗料系の悲劇は辛いですから。
使ったステイン材はこちら
経年変化を存分に楽しみたいので濃い色の着色はなしです。10年後を心待ちにしています。
こだわってオスモ(高いやつ)にしても良かったのですけど、
私の腕では値段の違いを実感できない気がして。お金に余裕があれば是非!
仕上げはこちらのワックスにしました。
なしでもいいけど、食事の色々が飛びますので表面保護のため。
なかなかいい仕事をしてくれています。 このくらいは水を弾きますよ。
でも気がついたらすぐに拭いてます。 水滴はすぐ拭く系ズボラ人間です。
私のやった作業:
オイルステイン塗布→拭き取り→1日乾燥→オイルステイン塗布(2度目)→拭き取り→耐水ペーパーでヤスリがけ(ツルツルになるまで)
コツは2つ。ステインは薄く塗って、しっかり拭き取ること。 ヤスリがけの手間を惜しまないこと。
ヤスリはユーチューブを見ながらひたすら手を動かしました。 この工程でなめらかな手触りを手に入れるのです。手を抜いてはいけません。
しっかり乾燥したら次は天板と脚をドッキング 。
ポイントは3つ
①ビス選びは正しいサイズで
太さは脚のビス穴に合わせて。長さは天板の3/4程度
②取り付け位置をしつこく確認
椅子何脚並べたいのか考慮して必要寸法確保
③下穴をしっかり開ける
広葉樹系は硬いのでしっかり下穴を開けないとビスが進まないよ。ほんとだよ。
私はドライバーの充電が甘く、パワー不足で ドリルが天板の中で折れました。
ここは唯一材料に傷をつける工程なので後悔がないように、慎重に。
太いビスは早いスピードで進めると、天板の材料の我を引き起こすこともあるので、ゆっくりと。
仕上げにワックスを刷り込んで完成!
素人の粗が目立ちにくいというか、素材を活かしたDIYですのでそれほど手作り感がなくて個人的にはとっても気に入っています。
最大のポイントはコストを削るために自分でうまくできない作業を決して増やさなことですね。
無垢の一枚板って家具屋さんで私なんかでは手の出せない高価な代物です。
だけどある程度の手間をかければ、作れます。家具屋さんで売ってるクオリティーではありませんが。
自分で作ると木のことがよくわかります。木が硬くて下穴を開けるのに苦労したり、何度も持ち上げて重さを感じたり。 一生懸命ヤスリがけしていると思った以上の滑らかさになってくれる。
あまり関わったことのない気難しそうな人と、偶然色々話すと意外と気さくで安心した、という経験に近いものがある。
買ったものよりも扱い方がよく分かって、無垢だからっていろんなことを心配しすぎず気楽に、だけど大事に使えるように思います。
一見気難しそうだけど、味わい深くてキュートな無垢材テーブル。ご興味のある方は是非ご検討を!
2年使ってみた記事はこちら↓